新人研修のあとでちょっとだけ思ったこと その3
「指導担当者あるある」として、
新入社員をいちばん近くで見ている「指導担当者」の裏話を、
ちょっとだけご紹介します。
K&Yでは、新入社員を迎える準備として、
指導担当者向けのスキルアップ講座も行っています。
その講座の中で必ず出てくる話題があります。
それは・・・
「新人の業務日誌、コメントって必要なんですか?」
この問いに、「あ…読んだ印にサインだけ…」と
苦笑いされる方が少なくありません。
でも実は、業務日誌は「読む」だけでなく、
“励まし・共感・フィードバック”を伝える大切な場でもあるのです。
もしあなたが指導担当者だったら?
以下は実際にありがちな日誌の一文と、それに対するコメント例です。
どれもほんの一言ですが、“心を動かすやり取り”が見えてきます。
① 新人:「今日は入社式がありました。いよいよこの会社の一員になれたのだと嬉しく思いました。」
→指導担当者:「入社おめでとうございます!
早く会社に慣れてもらえるよう、私も全力でサポートします!」
② 新人:「電話応対の練習をしました。緊張しましたが、頑張りました。」
→指導担当者:「緊張しながらも真剣に取り組めていて素晴らしいです!
その調子で成長していきましょう。」
③ 新人:「今日は特にこれといった出来事はありませんでした。」
→指導担当者:「気持ちに少し余裕が出てきた証拠かもしれませんね。
どんな小さなことでも記録に残すと、成長のヒントになりますよ。」
④ 新人:「業務の説明を受けました。伝票の書き方は、間違えないように気をつけたいと思います。」
→指導担当者:「業務で正確さを意識できているのは素晴らしい視点です。
さすがですね!」
⑤ 新人:「いつもコメントありがとうございます。楽しみにしています。」
→指導担当者:「こちらこそ、毎日日誌を読むのが楽しみです!
一緒に頑張っていきましょう。」
私自身も、新人だったころ、日誌を書いて提出するのが日課でした。
翌朝、自分の机に置かれている日誌を開き、
まず先輩や上司のコメントを読んで、ホッとしたことを覚えています。
もしかしたら、あの頃コメントを書いてくれていた方々も、
「今日は何を書こうか」と悩んでいたのかもしれません。
それでも、どんな内容の日誌にも必ずひと言添えてくれていたことが、
何より心強く、ありがたい記憶として残っています。
指導担当者のコメントは、まるで返事のないラブレターのよう。
それでも、ときどき返ってくる「ありがとうございます」の一言が、
大きな励みになるのです。
だから今日も、ひと言を大切に。
新人の心に届くコメントは、長さではありません。
「あなたを見ているよ」「応援しているよ」そんな想いが、
行間から伝わるかどうか。
今日もまた、自分のひと言が誰かの背中をそっと押すことを信じて。
愛あるコメントを贈っていきたいと思います。